きょうだい児の結婚って難しい?

きょうだいが障がい者であることで、恋愛や結婚に罪悪感を抱いたことはありますか?

ASD児のきょうだいの心理的状況について肯定的側面と否定的側面があると言われています。

(川谷,2008)。

肯定的側面
・きょうだい自身の経験からASDを含めた障害児・者に対しての理解や思いやりが深くなる。

・家族に対して誇りや感謝の念をもつようになる。

・自分自身の責任感や自立心が養われる。

・自分の将来や職業選択に好影響をもたらす。


否定的側面
・親の関心を得にくく親と一緒に過ごす時間が制限され,不満,不平や嫉妬を抱く。

・ASD児に対して,きょうだいとしての責任を果たさねばという過度のプレッシャー
 から自分自身に余裕がなくなる。

・家族の中で,きょうだいとしての役割を果たしていないのではという無力感や疎外感
 を感じる。


・ASD児のことを恥ずかしく感じるために友人や周囲に隠すことによって自己嫌悪や
 罪悪感にかられる。

・周囲に自分自身の悩みを打ち明けられずに孤独感を感じる。


・自分自身の将来(結婚や遺伝)についての悩みを感じる。


・親が亡くなった後のASD児の将来について考え不安が強くなる。

みなさんにも当てはまることが多いと思います。

その中でも今回は”結婚”について話したいと思います。

若かったあの頃…

お相手にはきょうだい児だということは伝えていました。

会わせてみると明らかに嫌悪感を持たれ、兄が話しかけても無視したり

面白がって真似されることもありました。お相手(Aさん)の親御さんには

「きょうだい児と結婚なんて、Aが絶対苦労する」と言われ、拒否された

こともありました。

結婚すれば必ず家族同士の付き合いが生じます。

きょうだい児が家族と縁を切らない限り。

結局、その時はうまくはいきませんでしたが、それでよかったと今は思います。

障がいの有無は関係なく、人には誠意をもって接したいですね。

現在は結婚できましたが、夫・夫の家族は、私や家族環境を

認めてくれていて、本当に感謝しています。

当時、兄を馬鹿にされることを許していた自分が情けないという気持ちもあります。

「やっぱり馬鹿にされるんだ。悲しいけど、仕方ないか。」

「こんな私でも付き合ってくれてるんだから、我慢しないと」

そんな風に思っていました。

思えば10代後半から20代は迷走していて、アダルトチルドレンだったな…と思います。

でもそんな自分も認めてあげて、今から良い方向に向かおうとしている。

一歩ずつ前に歩けている。大丈夫。

共感してくださる方がいればうれしいです。

管理人 Cocone

参考文献
・川谷正男(2008).「自閉症児のきょうだい支援」.小児科臨床, 61(12), 2411-2414.

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